お知らせ・新着情報

これからどう変わる? 日本の英語教育

熊ゼミNEWS 2019.03.14

地方でもグローバル化が進む日本


「グローバル化」という言葉が使われ始めてしばらくたちますが、普段の暮らしの中ではなかなか実感がわかないという方も多いのではないでしょうか。法務省は、昨年6月時点で日本国内に住む外国人の数は約263万人で、統計を取り始めた1959年以降、過去最多を記録したと発表しました。現在、日本の人口は約1億2700万人ですから、およそ48人に1人は外国人であることになります。学校でいえば、クラスに1人は外国人がいるということになります。さらに国は、近年の労働力不足の問題に対し、今後5年間で最大34万人程度の外国人労働者を受け入れるよう、整備を進めることを発表しています。これには賛否両論、さまざまな意見があるようですが、少子高齢化が進み「超高齢社会」となっている日本では、人口減少が続き、2053年には人口が1億人を割り込むとの予測もなされています。同じく高齢化が進むヨーロッパ諸国同様、外国人労働者の受け入れは、長期的に見れば避けて通れない道なのかもしれません。

ここまで話しても、「どうせ東京みたいな大都会の話でしょう。熊本みたいな地方では・・・。」と思われている人も多いかもしれません。確かに、東京に住む外国人の数は約55万人で、全体の約5分の1を占めています。しかし、平成29年の外国人住民の増加率で見ると、熊本県の増加率は前年比16%を超えていて「全国1位」となっています。熊本のような地方であっても、外国の人たちとのコミュニケーションが必要になる可能性が、年々高まっているのです。いや、逆に高齢化が著しい地方こそ、今後、労働力の不足が深刻化していくことを考えると、積極的に外国の人たちを受け入れるように変わっていくのかもしれません。

 

4000時間


将来、外国の人たちとのコミュニケーションが必要になるとして、日本人がある程度英語を話せるようになるのには、どれぐらいの時間が必要なのでしょうか。応用言語学者の松村昌紀氏は、その著書『英語教育を知る58の鍵』の中で、約4000時間の学習が必要であると述べています。これまで、平均的な日本人が大学卒業までに英語を学習する時間が約1100時間であったことを考えると、現在進められている英語教育の改革は、この差を埋めようとするものと考えることができます。文部科学省は新学習指導要領の中で、『小学校5・6年生で、年間70時間の英語の授業をおこなうこと』と『小学3・4年生で、外国語活動として年間35時間の授業をおこなうこと』をあげています。「時間数が少ない」と感じられる方もいるかもしれませんが、小学生のころから英語に触れ、興味を持つ機会を増やすことは、好奇心が強い子どもたちにとって、大きくプラスにはたらくと考えられます。

 

オールイングリッシュの授業


さらに文部科学省は新学習指導要領の中で、『2021年度から、中学校・高校の英語の授業は、基本的に英語でおこなうこと』をあげています。英語4技能『Reading』『Writing』『Listening』『Speaking』の中で、日本人が苦手とする『Listening』『Speaking』の力をつけるには、まず『日本語に頼らない』ことがポイントです。また、先ほど述べた『4000時間』に近づけるためにも、授業をオールイングリッシュとし、密度を濃くすることはプラスになります。2021年度からすべての中学・高校が一気にオールイングリッシュへ!とはならないかもしれませんが、少なくとも、その方向に向けて進んでいることは間違いありません。では、小学校はどうでしょうか? 言語学者の白井恭弘氏は、著書『外国語学習の科学』の中で、早くから外国語学習を始めるメリットについて、小さい子どもは「耳が良い」ことと、若い人の方が学習動機が強いことをあげています。「子どもの方が耳が良い」というのは、聞いたことがあるという方も多いと思います。この理由には諸説あるようですが、言葉を多く知らない子どもの方が「聞いたままの音」を言葉として覚えやすいというところにあるようです。成長するにつれ多くの日本語を覚えていくと、英語を聞いても、どうしても知っている日本語に当てはめてしまうようになります。例えば、「Australia」という英語を聞いたとします。先に「オーストラリア」という国名を日本語で知っていた場合、それが正しい発音で耳に入ってくるのを邪魔してしまうのです。発音に注意して聞けば「オゥストレィリァ」と聞こえるのかもしれませんが、実際は「r」「l」の発音も異なるのです。カタカナの「ラ・リ・ル・レ・ロ」に慣れてしまうと、その違いに気づくのが難しくなる。だから小さい子どもの方が・・・ というわけです。また、若い人の方が学習動機が強いというのは、幼い子どもたちを見ていれば気づくことかもしれません。『転がしてあげたボールを足で蹴る』、たったこれだけのことを、うまく蹴れなくても飽きずに何度でも繰り返します。人は、学習したことを実際に使ってみて「役に立った」と感じたときに、「またやってみよう」という意欲が高まるのです。これは「英語」にもあてはまります。大人は、英語を話すような場面があっても、「英語を話すのが恥ずかしい」とか「まちがったらどうしよう」「発音に自信がないから・・・」といった感情が先に立ちやすいのですが、子どもたちは失敗することをそれほど気にしてはいません。逆に言えば、気にするようになる前に英語を習い始めるのがよいということになります。話が少し逸れましたが、こうして考えてみると、小学生こそオールイングリッシュの授業効果が高いと思いませんか? もちろん、小学校で英語を教える先生の人数も関係しますから、今すぐにというわけにはいかないでしょうが、小学校でもオールイングリッシュの授業がおこなわれる日はそう遠くないと思います。

 

最後に


子どもたちを取り巻く学習環境は、この10年あまりで大きく変わってきました。それは学校だけでなく、家庭学習のスタイルも、もちろん私たち学習塾も含めてです。さらにこれから5年間は、そうした大きな変化が続きます。熊本ゼミナールでは、こうした最新情報を保護者の皆様にも知っていただく機会として、民間教育業界の最大手であるベネッセ・コーポレーションから講師をお迎えした教育講演会を予定しています。新小学1年生から大学入試改革の実施初年度に大学受験を迎える新高校2年生の保護者の方を対象に、くまもと県民交流館パレア10階のパレアホールにおいて、『大学入試改革と今後の英語教育について』というテーマでお話しいただく予定です。参加費等は必要ありませんので、興味があるという方はぜひお越しください。

 

⇒教育講演会について詳しく見る

お電話でのお問合せ TEL.096-360-6111 受付時間 10:00〜18:00
月曜〜土曜

トップに戻る